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2012年8月17日金曜日

娘の誕生日

8月に入って母の病状は日に日に悪くなっている。医師からももう時間の限りがそこまでと、昨日も病室に来てくださり話をもらった。食事が全くとれなくなって一週間がたつ。衰弱してきている。

モルヒネの副作用で、腸の動きがすっかり弱ってしまって、腸の中にも、腫瘍があり、悪さをしていて、閉塞をおこしてしまった。

違う痛みどめを、使わざるを得なくなったのだけれど過渡期の母の辛さを見るのは私にとっても地獄のようだった。
どう体位をかえても痛がる腫瘍が暴れて、すっかり衰弱してしまっている。覚悟が出来てはいるけれども本当につらい。

一切、食事をとることができなくなってしまったし、意識も朦朧としていて、癌患者最後の特有な症状、せん妄が多くなっている。
それでも、孫の誕生日を前に、その日はお祝いをしようね。といった私の言葉を励みに本当に頑張ってくれた。意識が朧ながらも当日夕方近くに目を覚まし、ホスピスの主治医、看護師たちも部屋に集まってくれて、誰の誕生日だった?母のだったかしら?というくらい皆に祝ってもらって、娘はもちろんのこと、何より母のうれしそうな笑顔と、皆さんのおかげでありがとう。と、やっと声にできる感謝の気持ちをスタッフに伝えていた。

前日、医師から特別許可をもらい、ケーキを一口、いえ、二口でも三口でもいいよ。と先生からの、言葉を聞き、当日を楽しみに待っていてくれた。
娘の誕生日なのに母の好物のチーズケーキ。娘も、もちろん大賛成、理解してくれた。

庭のブルーベリーとミントをのせて
忙しい中でも、娘のため母のために前日の朝、桃のチーズケーキを焼く。母は元気な時「お前のチーズケーキがいちばんおいしい」と、よく言ってくれた。
今回は食べられるものの最後だった今が旬の桃を載せたチーズケーキにした。
白桃の缶詰を使うのだけれど味にうるさい母のため、もちろん、国産を選んできれいに焼き上げた。
母に食べやすいよう今回は生クリームを多めに少しRunny(柔らかく壊れそうな仕上がり)にした。

ハピィバースデーの歌を母もスタッフの方と一緒に歌ってくれてびっくり。意識のもうろうの中で一生懸命歌ってくれた。

私も娘も涙涙。娘は今までで一番素敵な誕生日と、喜び、母も本当にうれしそうだった。
一口ケーキをなめただけだったけれど、あ、おいしい、おいしいと、数日ぶりに口にした食べ物にうれしそうだった。けれども病状の悪化のために本当に一口なめただけであとはもう、受け付けない。



病棟のスタッフとともに分けていただいた。皆にお祝いされて、娘も果報者だ。



翌日、母は私がいる間中、目を覚まさず、ひたすら眠り続けていた。痛い、痛いとつらそうな表情はなく、穏やかに、薬のおかげで眠っていた。

いままで、約一年、母と一緒に走り続けてきた。去年の9月の始めにやけどをしたことを皮切りに、次は骨折をし、そして癌が見つかり・・・・・
母も一生懸命頑張った。本当に勇敢だった。骨折の後のリハビリには目を見張った。元気を取り戻したかに見えたけれど病魔には勝てなかった。見守ってあげること、そばにいてあげることしかできなかった。でも、悔いはない。私なりにできるだけのことをしてあげたつもりだ。

最後の残された時間を少しでも母が安堵の気持ちで過ごせるように、そして、私もできるだけ一緒の時間を過ごしてあげたい。

8月に急激に悪化し、少し元気になったとき、孫の誕生日までは頑張ろうね。と言ったら、にっこりと、「そうだったね、そうだ、誕生日までね。」……と、いった母。
ありがとう、頑張って一緒にお祝いができたこと。こんな素敵な最後の思い出がつくれて、私も娘も幸せです。

2012年8月3日金曜日

一か月も・・・・・・・・・・・・・

言い訳にしかなりませんが、一か月以上もアップデートをせずに、気が付けば7月は一度も投稿していないではありませんか・・・・・
自然の川のせせらぎにしばしの忙しさを忘れましょう。
季節はすっかり変わって、毎日猛暑の今日この頃。ロンドンオリンピックも始まって世の中は真夏一色です。
あっという間に瞬く間に終わっていった7月。体が三つくらいほしいくらい忙しくて、やることも山積。
母の病室に飾ろうと、娘と新しい折り紙に挑戦。
母の病状も一進一退。いい時は本当に末期なのかと思うくらい元気でも、突然、痛みと吐き気に襲われて見るからに病人になってしまう。食事の量も落ちたり、食べられたり・・・・私が作っていくものは喜んで食べてくれるので、つい、頑張って忙しいのにキッチンに立つ。
自家製縮緬山椒は、すし飯に混ぜてもおいしい

母の好物いなり寿司と袱紗寿司。もちろん縮緬山椒入り
7月はとにかく忙しかった・・・・・・・・・・・・・梅雨明けと同時に恐ろしい暑さがやってきて連日予熱されたオーブンの中にいるような日々、それでも、イギリスから友人が母に会いにやってきてくれて、また、母の家の片づけなども手伝ってくれるわで、何ともありがたい。あの暑さの中、玉のような汗を流しながら、太陽の少ないお国柄ゆえ、夏の太陽を心から楽しんでいる様子。こちらのほうがハラハラしてしまう。でも、やはりスタミナが違うのか、水分さえ取っていれば外仕事もなんのその。
とても助かった・・・・・
急がし毎日でも、畑では作物がちゃんと育っています
これも母の好物。ピーマンは柔らかくなるまで火を通さないとですが・・・
母もすっかり英国ユーモアに、毎日笑顔。
何であれ、母を楽しい気持ちにさせてあげられたことが何よりうれしい。
珍しい生姜のクッキーが、母もお気に入り。
医師は、母は高齢なので進行は遅いけれど、確実に進んでいるという。最近はまた新たな腫瘍が腕にあらわれ、大腿部のものもかなり肥大してきた。
腫瘍ができる前が特に痛い様子で、ここ数日また痛いと言い出した。今度はどこに現れるのか・・・・
それを繰り返しながら、毎日緩和ケア病棟に通う日々。

新じゃが芋も取れたので、ポテトサラダを、病院に持っていきました。
暑さを乗り越えながらまだまだ、頑張らないと。

母の好物茄子。何を作って持って行ってあげようか・・・
 忙しさにふりまわされながらも何とか戦っている毎日です。