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2011年11月25日金曜日

蛙の子はかえる?

リハビリも順調にこなして、ずいぶん自立に向けて日々頑張っている母。時間のある時はベッドの上でますます、本の虫。もちろん俳句と短歌を読むことも忘れない。

10年以上も前、母に誘われて俳句の仲間に入った。しばらく続けたが義父、義母の看護、仕事のストレス。などなど家庭環境の雑多に追われて遠のいてしまった。

中学生の時は夢見る乙女。高校生になると文学部に所属。読書の虫になり、地味で暗めの高校生活を送った。そしてもの心ついた時から俳句を読む母を見て育った私のバックグラウンド。

その影響かどうかはさておき、今回の母の怪我の功名か・・・また自然と俳句を読んでいる自分がいた。おもしろい。。。。

主待つ 猫住まう家 山枯るる

ゆびと指 絡ませ病室 青蜜柑

炭の香や 母の退院 まだ遠く

幸の渦 此処には遠く 隙間風

立冬や 抜糸の後の 色の濃し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・All by Kai Kamakura

2011年11月20日日曜日

一か月がたちました

今日はロンドンの風景から・・・
Fleet streetにある、トワイニングショップ。選びきれないくらい紅茶の種類が店内に並んでいます。私の今の時期のおすすめはオレンジシナモンフレーバード。秋から冬のかけての心をほっと鎮めてくれるこの香りに今朝も癒されています。


さて・・・
母が骨折をして早一か月が過ぎました。昨日からリハビリ病棟へ移り、ますます自立へ向けて頑張っています。こんなにも早く元気になってきた母を見て医療の進歩と医師への感謝をここで改めて申し上げます。
看護師や病院内でのごたごたは多々ありましたが、明るい兆しが見えてきました。もう一つの懸念事項は、今は忘れて私自身も一区切りを付けてリセットする時と、思っています。

一か月前に急いでイギリスから戻る際に、置き忘れてきたマーマレードも航空便で我が家に届けられました。友人がわざわざ送ってくれました。こんな些細な優しさも今の私には、本当に助けられます。おいしいパンを焼かないと・・・



今は日曜の朝。昨日の冷たい雨の後。今朝はなんと暖かな朝。11月とは思えない暖かさに戸惑いながら、ブラームス、ロンドンからの紅茶、そして、愛猫とのまったり時間を過ごしました。先日ストレス解消にと、パイつくりに没頭してしばし自分の時間を楽しみました。

オーブンに入れる準備ができました!ペアタートにはナッツの砕いたものもまぶしました。

日本のお見舞いって、どうしてこうもいろいろ果物を持ってきてくださるのでしょうね。ありがたいですけれど病院内ではそうは食べることもできませんし、パイにして母に届けました。

母は私の手作り菓子を、よく食べてくれます。洋菓子はあまり好きでない年寄りですが、甘さや脂肪分を控えた家庭の味が、かえって食べやすいようです。

私のオリジナルアップルパイ。二種類のフィリングを敷き詰めて焼きます。カスタードクリームや、チャントリィクリーム(あらかじめバニラビーンズが混ぜ込まれて売られているクリーム)アイスクリームでも、おいしいです。
大好きな秋のお菓子です。



洋ナシ、ラ・フランスもたくさんいただいてペアタートを焼きました。洋ナシもパイにするとこれがなかなかおいしいのです。こちらもクレムフレッシュをたっぷり載せて召し上がれ。



ところで・・・・東京の丸の内にあるエキレ(エシレ)バターショップ。クロワッサンを買い求める人で連日行列ができるとかできないとか・・・・・
ECHIREのバターは確かにおいしいですね。日本で買うとびっくりするくらい高いのですね。
そして、ここ、地方では今まで絶対にお目にかかれなかったエキレのバターを先日行きつけのスーパーで見つけた時は目を疑ってしまいました!



でも確かにフランスからやってきたエキレバター・・・・値段は100gの塊でな・なんと898円!びっくり値段だったのですが、忙しかった自分へのご褒美に大奮発。清水の舞台から大き~~くジャンプして!!


このおいしいバターは、ほし柿バターにして食べるつもりです。今年のおせちにも、入れた干し柿バターは、家族みんなの好物。御年83歳の今入院中の母も大好きなほし柿バター。

今度のお正月は母も退院できて一緒に祝いたいものです。

最近あまりかまってもらえない我が家のフェルナンド卿。すっかり食いしん坊にもなってしまいました。アップルパイのフィリングもペアタートの梨も、栗のお菓子も小豆でも・・・なんでも食べたがります。王子様は甘党です。


本当に今年はやれやれな一年。残すところ一か月半。。。。。。

2011年11月13日日曜日

今季初、山の恵み。

忙しい中にあっても、このイベントは外したくない、山歩き。特にこの時期、山々が色好き始めて風が冷たくなる今頃。毎年訪れる決まった場所がある。そう、この山帰来を取るために。



お遊びでやっている工房の名前が、”山帰来”秋に真っ赤な実を付ける、別名サルトリイバラとも呼ばれるこの枝の魅力に見せられ早10年あまり。


この山帰来、数年たってもきれいに実を付けたまま、家の中でリースとして飾られている。とりたての鮮やかな赤い色は消えてしまうけれど、実はいつまでもしっかりとついたままだし、色あせた感じも、またどことなくアンティークな家具などとマッチしてしまう、不思議な植物なのです。

それでも飽きてしまったら私は金色、銀色のスプレーを施して、クリスマス用のリースに使います。

今年は忙しくて疲れているので山に一人で行くのは禁止されていたのですが、雨上がりの済んだ空気の中我慢できずに、行ってみました。もちろん高い場所のものは断念。今ここで私までがけがをしたら笑い話にもなりません。

今年は暖かい秋だったせいか、まだ、葉もたくさん残っていました。青く覆われた葉の陰にひっそりと、しかし、豪華に真っ赤な実をたわわにつけていた山帰来に会うと毎年本当に心がときめきます。鳥たちには、申し訳がありませんが今年は彼らの餌になる前に私がいただきました。

紫藤つるの、実も今年はまだ、たくさんついていました。


紫藤蔓だけのリースも私のお気に入り。
この二つの枝を絡ませてシンプルなリースを作って久々の自然との戯れにしばし、嫌なことも忘れ・・・・・



人間やはり、自然とかかわらないと心が病むものです。特にこの看病疲れには美しい自然の恩恵。助けられます。

週が変わったら、もう一度秘密の山へ探索に行くつもりです。転ばぬように気を付けながら・・・・

暖かい秋といえども、少し冷えてきた夜に家の畑で採れた野菜をふんだんに使って”けんちん汁”を作りました。日本人でよかった・・・・と思うひと時であります。


我が家ではうどんがあまりお目見えしないのですが、けんちんうどんはなんだか気持ちがほっとできた久々の”和”の、ソウルフードでした。自家製のゆずこしょうを載せて食しました。ワォ(WOW)ティスト!!
農家のおばあさんが作った手打ちうどん。山のてっぺんの直売所で購入しました。今度は手打ちうどん習ってみようかな・・・・・

2011年11月10日木曜日

Sweet potato・・・さつまいも・・・

”霜月”という名の和菓子を購入。自分への元気づけに朝から和菓子とお薄でスタートした日。

暖かい秋のせいか、窓から見える山がまだ色づいてきません。



それでも、さつまいも、栗、カボチャ、柿。秋の代名詞たちが、今年は畑でサツマイモが大豊作。裏庭の富有柿も今年はたくさん実がなって・・・・


叔父から大きなカボチャもいただいて、食べきれないほどの秋の実りを実感。
いろいろなことがあった年だけに、食べ物のありがたさはまた一段と身に染みて。

忙しい合間を縫って、自分の時間も作ろうとこれらの材料でお菓子つくり。

平凡といえばそれまでだけれどさつまいもは、皮付きのままクリングフィルムに包んでオーブンでじっくり焼く。160度焼く一時間!大きさや太さにもよるけれど、出来上がりは石焼き芋みたいにあまくてほくほくおいしい。
それをつぶして、バターと砂糖、卵黄のフィリングと合わせる、お気に入りの香辛料をくわえて、ブランデー漬けにしてあるドライフルーツを加えてまたオーブンで焼く。
このまま食せばスィートポテトパイ。
これは先日焼いたポテトパイ
今回はそこへ柿と、栗の渋皮煮、残った卵白で作ったメレンゲを飾って和風デザートが、できました。


常備のクレムフレッシュに渋皮煮の、甘くて香りのよいシロップを加えました。


工夫して何かを作り出す楽しさが疲れている私に元気をくれました。入院中の母や、同室にヘルニアで入院中の若い御嬢さん。やはりお母様が入院中の同じくらいの女性と知り合いになりみなさんに持参。




喜んで食べていただきました。私も元気になってみんなも元気になって・・・・よかったよかった。

2011年11月7日月曜日

その後。。。#2

今年も見事に咲きました。秋は確実にやってきています。

順調にいけば明日の火曜日に抜糸・・・だそうで、、、、、長い長い半月でした。いや、ややもすれば約一か月。
抜糸をすればだいぶ楽になると、看護師さんたちもおっしゃっていました。

転院した病院は、期待通り・・・・ではありません。看護師さんの中には、職業のプロとしては立派なのでしょうが、病院で、健常者相手でないのだから、ほんの少しの思いやりや、目配り、気配りがあってしかるべき。とは、母の意見。しかし、24時間そこにいてみているわけではない私でも、患者のケアを、横の連絡体制や、引継ぎ、申し合わせができているのかと疑問に思うことが多々ありすぎ。

横のつながりがしっかりしていなければ家族としても患者を安心して任せておけない。そりゃあ、24時間フルで休みなく一人の看護婦がつきっきりで一人の患者を受け持つことができないのであればせめて、申し送り事項や、大事な治療のことだってあるのだから、いい加減にはしてほしくない、けれども、見ていると毎日病院へ行くたびにイライラさせられることがありすぎて、前にも投稿したけれど、イギリスの病院のような完璧なプロ集団になるにはまだまだ、時間がかかりそう。

昨日も頭の細い血管が、切れたかも?…のような後味の悪い出来事がありました。いちいち具体的にはここには書かないけれども、本当に病院で一番偉い人は誰?とひとりの看護婦に聞いたら、理事長。と答えられた。違うでしょ?患者と、患者の家族でしょ?
ってね。まったく・・・・・・

母はもともと、プライドが高い人。自分で下の始末ができないことをひどく気にして、できるだけ他人の手を借りずに用を足したい・・・・らしい。けれどもまだ、一人で歩くことはおろか、立つことだってままならない。どうしても看護師の手を借りないといけない。それを気にせず、気持ちを解きほぐして連れて行くのが彼らの役目でもあるはず。それを、母が絶対に頼むものか…という感情にしてしまった責任は重い。もし、母が一人で車いすに乗って洗面所に行き、そこで転がってまた怪我をしたらどうする?
母もそこまで愚かではないから私の言いつけを聞いてくれていやいや頼んでい行くようだが。
また初めに戻って骨折、手術だけは御免こうむりたいから。。。。。。

庭のシンボルツリーもすっかり色づきました。
私も毎日の病院通いでお疲れ気味。気分転換にベーキングと思っても体がいうことを聞かない。
それでも、週末にはバナナマフィンを焼いた。手作りのものがやはり、おいしい。好きなものを好きな時に作れる幸せ・・・・・


暖かい秋もそろそろ、霜月らしくなりそう・・・・・か?天気予報ではそんな話。テレビももともと見ないところに持ってきてこの忙しさ。忙しさの中にあっても体が食べたいモノを、教えてくれる。普段あまりこういう和惣菜を作らないのだけれど、残っていた小松菜で煮びたしを作り、娘もぺろりと片口に盛られた煮びたしを平らげた。


翌日、リクエストの、ポテトサラダも、ジャガイモは庭で育てた「男爵いも」を使う・・・・私のサラダはマヨネーズはほんの少し、代わりに、ディジョンマスタード、ホースラディッシュ、そして、ハーブ入りのクリームチーズを混ぜる。胡瓜も、ニンジンもいれない。今回は厚切りハムと、微塵の赤玉ねぎ、イタリアンパセリのみ。



庭のバジルがそろそろ終わりに近づきました。大急ぎで最後のハーブを楽しみました。定番のサーモン、バジルドライドトマトのパスタサラダ。アボガドディップも混ぜ込んで栄養たっぷりの主食サラダになりました。



庭の富有柿が、今年もたくさん実を付けました。母の大好物なので毎日皮をむき食べやすく切って持っていきます。


昨日は籠に花を挿してもっていってあげました。籠花って、お店で買うと高いですね。でも、自分で作れば安上がりです。好きな花も選べますし。


怪我は順調に治っているようですが昨日、おとといと、熱があったようで、体のどこかで炎症が起きているとのこと、今日、内科の医師に診てもらうことになっています。毎日一難去ってまた一難。

雨上がりで、きれいな空気。近くの山へ午前中行こうと思います。病院はそのあと。
自分のこともケアしないと、本当にそのうち爆発しそうです。

2011年11月4日金曜日

その後。。。

霜月が始まりましたが、なかなかあたりの景色はいつもの深い秋色になりません。今年は暖かな秋。助かりますが山々がまだ色づかないのはなんだか・・・11月といえば七五三。自分の7歳の時のものがありましたので、今日あたり母に持って行って見せてあげようかと思います。お金のない母が当時、どなたかに頂いた着物を仕立て直してくれて豪華な着物を着せてくれました。白黒で色がわからないのが残念ですが、緋色に近い赤の着物に金の糸で刺繍されたものだったことは今でもはっきり覚えています。


そんなこんなで、忙しかった10月が終わりました。正直、自分も疲れていますが、母の手術も無事に済み、毎日リハビリを始めて、別人のようになってまいりました。別人といっても怪我をした時が別人だったのであって、今は元の頑固で強い母に戻りつつあります。それでも、今回ばかりは非常に堪えたらしく、今の所、私や医師の言いつけを守って健康な体力のある体つくり、そして衰えてしまった体の筋力、とりわけ足の筋力つくりに、セラピストの若い方々に助けられながら、立つことができるようになりました。”アルプスの少女ハイジ”ではありませんが、『クララが立った!!』
の、ようなうれしさがありました。子供が初めて立った時の喜びと同じです。今回は立場が逆でたいへん、おかしかったのですが、母と後でこんな話もして大いに笑いました。

転院した病院は、やはり細かい部分では注意が足りないところもあるようで、都度母が皮肉たっぷりにストレス解消も兼ねて、言いたいことをズバズバ言っているようです。でも、母も病院にいるストレスからか、たわいのない皮肉たっぷりのお小言を楽しんで言っている様子。彼女の気持ちが紛れるのであれば、看護師さんたちにもプロとしての自覚を持ち、受け流してほしいとお願いしたいです。

日々元気になっていく母を見ていると、本当にありがたい気持ちでいっぱい。手術の技術もさることながら、現代の医療の進歩にただただ驚き。
機械、器具、知識。さまざまなものが最新かつ改良されているようです。が、やはり究極、人間が一番進歩するのには時間がかかるようだと、働く人を見ていて思うこともある日々。

重労働だし、イライラもわかりますが、あまりひどいと、母ではありませんが皮肉も言いたくなるのは人情。

当事者、介護をする方々。また、もっとひどい症状のご家族を持たれている方。私はなんと恵まれていることか・・・・と、これだけは忘れずに感謝もしつつ・・・・

買い物にも行けない日々でしたが、ご近所の方から自家製の小松菜、山のならぶさ茸を、いただきました。


さっそく、縮緬雑魚入り、小松菜ときのこのパスタを作っておいしくいただきました。


和風。。小松菜と、じゃこさんの、イタリアンフリタッタも焼いて、


忙しくても病院に出かける前にささやかなスローライフランチ。焼きたてバゲットにはバターを塗ってプロシュートをひらひらと載せるだけでとびっきりおいしいランチ。フリタッタ、ベビーリーフに大蒜とローズマリーを漬け込んだオリーブオイル、バルサミコをかけただけでも気持ちが優しくなれる一人ランチ。



疲れや、ストレスもありますがそんな気持ちは吹き飛ばして、久しぶりにベーキングをしました。自分のキッチンで好きなケーキを焼ける幸せをかみしめて。

畑でどっさりとれたサツマイモで、スィートポテトメレンゲパイを、焼きました。フィリングには、ブランデーに漬け込んであるドライフルーツを混ぜ、もう一味深みのあるポテトパイになりました。




料理もできなかった日々が続きましたが母が自分で就寝前の歯の手入れができるようになればまた、自分の時間も少しづつ増やしていけることを願っています。

山にも行って、クリスマスリースの材料もチェックしたいし、今月も忙しくなりそうです。