これも田舎の行事の名残か・・・・都会の狭い家では場所をとるお雛様は3日が終わるとすぐの片付けるのが慣わしらしいけれど、我が家はこの八日節句を済ませ、大体3月一杯は和室に鎮座しておられる、長逗留なのである。雛様をいつまでも飾っておくと女の子はお嫁にいけなくなるとか、婚期が遅れるとか言われているようだが、今の時代、早く嫁ぐことだけが全てとも、言いきれない。
そんな勝手な思惑で雛様はまだ、ここに居られるのだが、昨日の八日節句はささやかにまた、寿司などを作って、おもてなしをした。
今回は、〆鯖を使って、押し寿司と、
”太白おぼろ”(”とろろこぶ”といわれるものの種類)で巻いた巻き寿司を・・・・
これらの寿司は母の大好物でもある。今回も雛様に・・・と言うよりは老雛様に、作ったと言ったほうが正しい。
昨年つけておいた生姜の酢漬けと、其の酢を寿司飯にまぜて、香りをつける。
寿司飯には紫を混ぜ込み、更なる香りと、彩り・・・これが私流。
そして、春に山あいの綺麗な水の周りに自生する、山葵・・・”花山葵”(はなわさび)と呼ばれる。
葉と茎を醤油漬けにして食べる、この野菜。毎年ローカルなお店に並べられる。環境が綺麗でないと、いつかは絶滅してしまう。山葵は綺麗な水辺にだけ生えるといわれている。
毎年手に入れられる喜び・・・・今年もまた、食卓に並べられる。本当に感謝。
時折根元に、山葵として使えるくらい成長しているものもあって、今回一本の花山葵の根が、かなり大きくなっていたのでそこをすりおろして寿司の中に・・・
すぐに香りが飛んでしまうので、本当に贅沢な食材である。けれども其の香りの素晴らしさは、その場で、山葵をすりおろしている”今”だけの、贅沢なひとときなのだ。
葉と、茎はきれいに下処理をして、醤油に漬け込みました。一時に作れる量は本当にわずか。だからこそ、大切にありがたくいただけます。自然の恵みにまた感謝。
0 件のコメント:
コメントを投稿