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2011年3月9日水曜日

八日節句(仕舞い節句)と花山葵

このあたりだけの行事なのか、我が家では3月3日のひなまつりが終わると、すぐにお雛様を仕舞わず、8日に、"八日節句”(または仕舞い節句)と言われるものを行ってからお雛様を仕舞う。

これも田舎の行事の名残か・・・・都会の狭い家では場所をとるお雛様は3日が終わるとすぐの片付けるのが慣わしらしいけれど、我が家はこの八日節句を済ませ、大体3月一杯は和室に鎮座しておられる、長逗留なのである。雛様をいつまでも飾っておくと女の子はお嫁にいけなくなるとか、婚期が遅れるとか言われているようだが、今の時代、早く嫁ぐことだけが全てとも、言いきれない。

そんな勝手な思惑で雛様はまだ、ここに居られるのだが、昨日の八日節句はささやかにまた、寿司などを作って、おもてなしをした。


今回は、〆鯖を使って、押し寿司と、



”太白おぼろ”(”とろろこぶ”といわれるものの種類)で巻いた巻き寿司を・・・・



これらの寿司は母の大好物でもある。今回も雛様に・・・と言うよりは老雛様に、作ったと言ったほうが正しい。

昨年つけておいた生姜の酢漬けと、其の酢を寿司飯にまぜて、香りをつける。
寿司飯には紫を混ぜ込み、更なる香りと、彩り・・・これが私流。


太白おぼろが、思ったよりも品質が良かったので、寿司飯の粘りも水分もはみ出さず巻くのがちょっと大変だった。外側が乾いたままで切り分けてもばらばらになってしまったが、それはそれで、もちろんおいしい。




そして、春に山あいの綺麗な水の周りに自生する、山葵・・・”花山葵”(はなわさび)と呼ばれる。


葉と茎を醤油漬けにして食べる、この野菜。毎年ローカルなお店に並べられる。環境が綺麗でないと、いつかは絶滅してしまう。山葵は綺麗な水辺にだけ生えるといわれている。
毎年手に入れられる喜び・・・・今年もまた、食卓に並べられる。本当に感謝。



時折根元に、山葵として使えるくらい成長しているものもあって、今回一本の花山葵の根が、かなり大きくなっていたのでそこをすりおろして寿司の中に・・・



すぐに香りが飛んでしまうので、本当に贅沢な食材である。けれども其の香りの素晴らしさは、その場で、山葵をすりおろしている”今”だけの、贅沢なひとときなのだ。

葉と、茎はきれいに下処理をして、醤油に漬け込みました。一時に作れる量は本当にわずか。だからこそ、大切にありがたくいただけます。自然の恵みにまた感謝。

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