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2011年1月11日火曜日

火鉢

寒い毎日。もうすぐ大寒もやってくる。実はこの冬ちょっとお気に入り。母からもらった火鉢。

父と母が50年以上も前に使っていた火鉢。母の嫁入り道具の一つだったもの。貧乏な若い夫婦の唯一の暖房器具だったって・・・新婚生活は神奈川県の海辺の町。冬でもこの”手あぶり”一つで充分だったそうで・・・・(いいなぁ)

私は父をまったく知らない・・・と、言うのも私が生まれて、すぐにこの世を去ってしまったから。それはまあ私の運命だったと思ってあきらめる・・・・

で、この火鉢は母と父の思い出の品・・・(と、勝手に思っている)母がこれを私にくれた。いまどき火鉢・・・と思いきやこういう、スローライフが大好きな私には早く使ってみたくて仕方がなかった。けれども、火鉢を使うにはまず、灰が要る。昔の生活ならいざ知らず今の時代灰を手に入れるのは大変。もちろん特別な店に行けば売っている。でも、超高額。

お茶のお稽古で、培われた灰の作り方・・・・自分で手間隙かけて時間もかけて、とうとう綺麗なパウダー状の灰を作った。



それが数年前・・・・・

灰があっても、炭が必要で・・・・炭はこの近所の村で作る人がいて今流行の道の駅や、農産物直売所などで手に入る・・・ありがたい。

で、炭は手に入ったけれど火箸や、火起こし、五徳に、灰ならし、鉄瓶、などなど。昔は普段の道具だったものがいまや稀な希少なもの・・・に、変わってしまった。東京の合羽橋で、南部鉄で出来た火箸と灰ならしを、昨年ゲット。(やれやれ)五徳は、駅の中で名産地展をやっているときに、岩手県の南部鉄のものを清水の舞台から飛び降りる勢いで買った。
そして晴れてこの冬。火鉢に火が起こされたのです!



炭の赤々とともるこの暖かさと、匂い。空気。スイッチ一つで床暖房!でもいいけれど、こういう少し不便だけれど昔の人の生活観が偲ばれるスローライフ。楽しみたいです。

お茶の炭手前で、火の中に練り香を最後に落とすのだけれど、練り香はものすごく高価。なので、香木を変わりに使います。縁起のよい竜の香合に大事にしまって・・・・


ふわっっと、高木を入れた瞬間部屋の中が伽羅の香り・・・・はぁ~~~




鉄瓶に湯をちんちんと沸かして其のうち、お薄でもいただきましょう。今年はちょうどいい大きさの鉄瓶・・・に巡り合えるといいな。期待してます。

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