こんなお店があるならここに住んでもいいな・・・・などと、夢のようなことを思ったりしたものだ。
食料品、日用品、洋服や、スナックコーナーでは日本のお好み焼き、タコ焼き、焼きそばに、焼き鳥などなど。が食べられた。本当に驚いたことを今でも覚えている。
そのお店には、書籍ももちろん売られており、日本語の雑誌や本がたくさんあった。日本に戻ってから買えば安く定価で買えるのだから、わざわざ、ここで本など買わずともよかったのだが、空いている時間をつぶすために、と一冊の本を手にした。
ニューヨークタイムズの、フードコラムを担当しているというアメリカ人女性の書いた、Cooking For Mr,Latte. という本で、日本語訳にされているものだった。
そのころから料理や、お菓子つくりに少しづつ興味を持ち始めた私はぱらぱらと読んでみると、あらあら・・・今まで自分の世界になかった料理や、お菓子、又、材料の名前など。聞いたことも見たことも、もちろん食べたこともないような料理の数々。そして何より、その料理のレシピが詳しく書いてあった。
私は、その本を手にすると、買おうと思ったレシピ本には目もくれず、即決で購入。日本円で買えば、800円で買えるのに、現地価格で$12、40.・・・・でも、そんなことより、その後の私の人生をかなり大きく軌道修正してくれたと、いっても過言でないこの本。もう10年以上もたつけれど、いまだに私の料理への本格的好奇心、探究心を刺激してくれているし、バイブルでもあり、今でも、繰り返し、繰り返し読んでは、アイディアをもらっている。クレムフレッシュや、メイヤーレモンはこの本で知った。クスクスや、ビートルーツなど、それまでは全く知らなかった世界だ。・・・・本の内容はさておき、この本の中に出てくる胡桃のケーキ。
早く味見をしたいけれど一日たってからのほうがおいしいという彼女の言葉を信じ、我慢我慢。 |
胡桃をどっさり使い、なぜだかわからないのだがこのケーキのレシピを見たとたん作りたくなってうずうずしていた。そして、、、食べてみたかったし作ってみたかった。早くどんな味なのか味見をしたかったケーキを晴れて、やっと、10年以上もたって、はじめて焼いたのである。何故か…このころから私は本当にさまざまな料理を作りたくなりまた、お菓子も数えきれないくらい作った。次々に目にする新しいレシピや、知らなかった材料で作る料理、自分の工夫を加え、作り出す楽しさ。
そして、どんどん機会を失って、焼くことを延ばし延ばしていたのだ。
先日お菓子の材料を整理したら胡桃がどっさり出てきた。このケーキを作りたくて胡桃を見ると買う。でも、ほかのケーキに入れたり料理にしたりとなかなか出番がこなかった。
胡桃をみて、すぐさま、このケーキを焼かなきゃ。と。。。そして、とうとう、焼いた。食べた。味見した・・・・・
粉砂糖をたっぷりかけて。 |
思った通り・・・・・なんておいしいの・・・・の一言。
混ぜ込む胡桃はもう少し細かくしたほうがよかったかしら・・・などと、また、自分の工夫を刺激される。 |
胡桃が好きな方は是非是非食べてほしい。
そして、この本の中で言った通り、数日してからのほうが断然おいしくなった。不思議なおいしい、そして、自分探しをしている時に出会った、このバイブルのような本からもらった強烈なインスピレーションは、思った通りの結果だった。
Cooking for Mr, Latte ........By Amanda Hesser.興味のある方は是非ご一読を。
0 件のコメント:
コメントを投稿