ページビューの合計

2012年12月23日日曜日

Baking week お菓子つくりの毎日


お菓子を焼く。料理をする。これがやはりストレス解消には一番いい。悲しいときも、エネルギーを使いたい時も、キッチンにいるのが一番好きかもしれない。今年は年末年始はなんの予定もない。お祝い気分ではないし、喪中でありますから、浮かれ気分とはいきません。もちろん浮かれるどころか、母と一緒に祝った昨年のことや、その前のクリスマスには、ケーキを持って母の家に行ったこと。。。などなど、思い出が募るばかりです。

でも、悲しみに、くれているわけにもいかないし、何が私をそこから救うかといえば、やはりお菓子を焼くこと。なのかもしれない。

レシピを見ることもできなかった数か月前に比べたら、クリスマスの本を引っ張り出して何を作ってみようかと、あれこれ考えるのがまた、自分を元気にしてくれます。

数週間前に作ったレモンカード。これを使って、冬ならではのプディングを作りました。イギリスでは寒い冬に熱々のこういったデザートをスナック代わりに食べたりします。焼きたてのものにクリームをたっぷりかけて、、、おなかも心も温まります。



久しぶりにカップケーキも焼きました。もちろんレモンカード入り、レモンカードはあまり日持ちしませんからここ数回はレモンカード尽くし!



レモンカードを入れたカップケーキです。これも特製フロスティングで大人気のカップケーキです。


もう一つ冬と言えばクランブル、果物の上に小麦粉、バター砂糖を、クランブル状(パン粉みたいにしたもの)をたっぷりとかけてオーブンで焼いたものです。これもできたてにカスタードクリームや、アイスクリームをたっぷりのせて、いただくデザートです。林檎や、ベリー類が、主流ですが、今回イチゴで作ってみました。


イチゴは、水っぽくなりがちですので、洗ったあとは、しっかり布巾で水気を取ってから準備しました。


ブラウンシュガーと、アーモンドプードル、そして少しのレモンジュースで衣をつけてからクランブルを載せて焼きました。アーモンドのスライスも加えて。



大好きなクレムフレッシュを載せて。



残ったイチゴは、かわいいカップケーキに乗せました。このアイシングはレモンカードにクリームチーズを混ぜたもの。しっかりと固めにできるので流れ出さずにケーキの上で固まっています。



富有柿をいただきこれも林檎とともに、クランブルにしました。薄く切った林檎と柿。なかなかおいしい冬のデザートです。


 
そして、イギリスの友人からささやかなクリスマスギフトも届きました。こんなにたくさんのチョコレート、そしてホットチョコレートまで!私を太らせるつもりでしょうか?(笑)でも、毎年、ありがたいです。

クリスマスは明後日。さてそれを前に、何を作ろうか・・・お祝いではないけれどやはりこの時期ならではのものを何か…焼きましょう・・・

2012年12月19日水曜日

自分を取り戻し始めました

色々なことがありすぎて元気もすっかりなくしてしまって、散々な年の終わりになる・・・・ということだけは避けたかった。
おかげさまで、少しずつ前の自分になりつつある。壊れかれた自分を奮い立たせ、山や森へ出かけて、ちょっとだけ取ってきた蔓と山帰来で、一つだけリースを作ることもできた。昨年は一つも作れなかったから、一つだけでも上出来。と、自画自賛。山に行って、材料を見つけて、作ればそれで満足。我が家には少し大きすぎるので、友人のブティックで、飾ってもらう。彼女も楽しみに待っていてくれるのがありがたい。


キッチンにいることが日に日に多くなってきた。レシピ本や、雑誌を見て、あれを作ろうか、これをこんな風にしたらどうかしらん、、、これは、こうしてみたい。などなど、ひところでは考えられなかった気持ちになってきた。
ふと目に留まったレシピでも、アレンジして、さっと、作れるようになってきた。

海老焼売もその一つ。



中身の肉はジューシィで、外の海老はぷりぷりだ。これもイギリスで次回作ろう。ソースは、自己流で、あるものを混ぜて作ってみた。大蒜しょうゆ+しょうが汁+酢+ラー油+辛子。おいしいつけたれができました。


春、ナチュラルフードコーディネーターの勉強をしているときに課題の一つにあった、”まるごとキャベツのファルシー”という名前の料理。畑で採れたての、キャベツで、さっそく挑戦。


キャベツのミルフィーユとも、言われている料理。でも、肉を使わないヘルシーな一品。肉以外でもおいしいボリュームたっぷりの一皿。


油揚げをみじん切りにして、干しシイタケとにんじんも加えて味噌で、味つけ。
調味料は一切加えない戻し汁の出汁だけでことことに込んだだけの、温かい美味しい一皿です。片栗粉でなく、くず粉でとろみをつけます。




そして何と言っても、鰤大根。大根もたくさん畑で取れました。母の大好きだった鰤大根。また悲しくなりそうだったけれど、一つずつ乗り越えていくのですよね。

叔母の家でいただいたゆずをたっぷり載せて


叔母の家にあるゆずの木。たくさんいただいてきました。ゆずジャム、ゆずはちみつ・・・・・冬ならでは・・ですね。


何を見ても興味もなく、気力もなかったけれど、クリスマスは何もお祝いをしないけれど、いろいろなものを作ってみたくなってきた。
毎日少しずつ、元の自分になってきた・・・・もう大丈夫・・・・次回はお菓子の特集(笑)

2012年12月15日土曜日

Spiced cake,スパイスドケーキ

マジパンの表面は乾いているのでリボンを飾ることもできます。

たくさん作って用意してある、ドライフルーツのブランデー漬け。この時期に作るお菓用、と、いう話は前回書いたかしら・・・。シュトーレンはもちろん、フルーツケーキ、アップルシナモンケーキ、今年は作らないけれども、お正月の一品、干し柿バターに、なくてはならないもの。そして、このスパイスドケーキにも、もちろん、たっぷりと入れて。

数年前からクリスマスの定番になった我が家のスパイスドケーキは、名前の通り、数種類のスパイスを入れたずっしりケーキ。挽きたてのナツメグと、オールスパイス、クローブが好きな方はそれもあり。日本ではあまり使われないミックススパイス、そしてシナモン。
クグロフ型で、焼くのが定番だけれど今年はスクエアにしてみました。


今年のお正月。母も交えて祝った時にこのケーキを富士山に見立ててお祝い気分を楽しみました。
ついこの間、皆で食べたと思った冬のお菓子・・・また次の冬が来ました。

イギリスのお菓子によく使われるマジパンという、アーモンドの粉と卵白、砂糖で作られたものを麺棒で伸ばし、しっかりと焼き上げたケーキに、かぶせて、覆います。様々な、飾りを施すのがイギリス風。マジパンにも色彩豊かなものが売られているので、童心に帰り、粘土細工を作るように動物や、人形、花や、日常の様々な物をケーキに乗せます。そういったものを、精密に作る菓子職人もイギリスにはたくさんいます。
星型の飾りだけでも、クリスマスの雰囲気はでますね。
私はまだまだ、初心者で、また、いろんな色のマジパンをここで手に入れることもできないので、シュトーレンを焼いた後の残りの白いマジパンを使い切るのが恒例です。
それで、お正月に雪の富士山をイメージして作ったのでした。

今年のスパイスドケーキは、四角に焼き上げ、細長く切り分けて友人に配りました。
一センチ幅くらいに切っていただくのが一番おいしい食べ方のようです。

和紙に包まれたイギリスのお菓子・・・なんだか特別な感じになります。

今回、初の試みで、クルミのほかに、秋に作った栗の渋皮煮を刻んだものも混ぜ込み作ってみました。

クルミの硬さと、栗のほっこりが、面白い、そしてもちろんたくさんのドライフルーツの味と、かみごたえがおなかにたまる冬のお菓子が焼きあがりました。

この大きさをいただくと本当におなかがいっぱいです。



2012年12月1日土曜日

師走・・・来る、シュトーレンの季節

時間の流れの速さにただただ驚く毎日。今日から師走。恒例の師走寒波が来ている様子。曇りの土曜日。朝日は厚い雲の隙間からほとんど見えない。寒い。目前の山々は、うっすら冷たい雨が凍って白くなっている。



線香の 煙まっすぐ 師走くる・・・・・Kai Kamakura

母の仏前に毎朝供える線香の煙も朝の冷たい空気の中。まっすぐ立ち上っていく。今日も無事に過ごせますよう。心の中でつぶやく。

先月のひどい心身の疲れが少しずつ良くなっているのがわかる。昨日も病院で医師から顔色が見違えるくらいよくなっていると、褒められた。よかった・・・もう、大丈夫。

今年は生涯の中で最もつらい一年だった。自分を顧みずひたすら母のために動いていた。夏の終わりとともに、母との時間も終わってしまった。思い出に浸る間もなく今度は自分がくじけてしまった。
とにかくいろいろありすぎて、早く元気になりたくてもやはり動かないほうがいいときもあるし、時間の過ぎるのを待つほうがいいこともある。それでも、自分をだましながらこれ以上へこまぬように自分なりにお守りをした結果、やっと明かりが見えてきた感じがする。

11月・・・総決算が終わったと信じたい。今日から新しい気持ちで、例年とは違う静かな師走の始まりではあるが、それでも少し、家や心のすす払いをしながら、過ごそうと思う。
お祝いは無しの年末年始だが、ゆっくり心身を休めようと思う。

料理もお菓子つくりも本当にできない日々だったけれど、昨日やっとシュトーレンを、焼いてみようと、病院から戻ってキッチンにこもった。

春、母がまだいた時に九州のかんきつ果物、「ぼんたん」を、購入。高い果物ではあったけれど、母が喜んで食べてくれた。その皮を、もったいない精神で砂糖漬けに煮た後、今度はウイスキーに漬け込んだ。広島レモンも皮を同じように漬け込んだ。
かんきつ類の皮の洋酒漬けは、クリスマスのお菓子つくりには欠かせない。
干しブドウやカレンツ、ラズベリーは、ラムに漬け込む。

私はこういう重たいクリスマスのお菓子が大好き。特にシュトーレン。ロンドンでは10月にはもう店にたくさん並んでいた。日本ほど高くはないけれど、やはり自分で作ったものが一番おいしい。日本は本当に高いのでびっくりしてしまう。小さなローフが2,500円とか3,000円で売られている。この大きさなら5,000円以上ね(笑)

今年は、それらの洋酒漬けをふんだんに使い、フランス産のイースト、ロンドンからのマジパン、そして北海道産の小麦粉で、作ってみた。

牛乳の代わりに豆乳を使いどんな仕上がりになるか試してみた。豆乳でもイーストはしっかり発酵した。

ベンチタイムが長いので時間はかかるけれど、出来上がりを思えばそれも楽しみ。

一時間発酵させた生地を成形。これをまた一時間ベンチタイムで、休ませて焼く。

はちみつ入りのバターを、見つけてそれを焼き上がりに塗り粉砂糖をまぶす。真っ白な砂糖をまぶした途端に冬のお菓子に変身する。
綺麗に焼けました!こんなに大きなローフが二本も!500gの強力粉で。

まんべんなくお化粧させるにはクリングフィルムで包み、砂糖をくっつけるのがいいようです。

思いがけずロンドンから私の大好きなフレーバードティが届いた。このブラックカレンツティは私のお気に入り。前回ロンドンで探したけれど見つからなかった。それを友人が見つけてくれて送ってくれた。
冬のお茶と、冬のお菓子。



先週はアメリカのイベント、サンクスギビングウィークで皆がお祝いをしたようだけれど日本にはなじみのないこのお祝い。お祝いこそしないけれどこのとき私はいつも思う。私はどんなにか恵まれていると。つらいことも悲しいこともやってくるし体が悲鳴を上げることがあっても、たくさんの素晴らしい友人がいつも支えてくれる。そして自分を見守ってくれている、だから、自分を粗末にしないで一生懸命乗り越えなくては。。。と、痛感するのだ。

靴も洋服もない子供もいる国もある。私は家もあり、家族もいて(母はなくなってしまったけれど)素晴らしい友人もたくさんいる。暖かいお湯が出て、いつでも料理を作ることができ、おまけに大好きなお菓子も焼けるのだ。

辛い悲しいと文句ばかり言っては本当に罰が当たる。

この一年を振り返り自分がまた少し成長できた気がする。いくつになっても学ぶ、そして、許容する、自己反省をしてまた成長する。そんなおばさんを目指したい。

食欲も戻って料理もやっと楽しくなってきた。寒い12月を乗り切るためには脂肪を蓄積しなくちゃね。
 
美味しそうな切り口です。そしておいしくできました!
出来上がったシュトーレンとイギリスから届いたお茶で週末の朝を楽しもう。シュトーレンは少し寝かせたほうがおいしいけれど、我慢するのは難しいから・・・(笑)

2012年11月17日土曜日

11月になって早半月

すっかり、長い間のアブセント。今年はつらいことが多すぎます。母の納骨の後、イギリスにしばらく戻っていました。
朝焼けの空、夏でも冬でも晴れた日の東の眺めは最高です。
すっかり日が短くなったロンドン、この夜は寒くない、平日の夜、タワーブリッジあたりでも静かに散策できました。

一年ぶりのイギリス。でも、心と体が疲れすぎていて、いつものように料理やお菓子つくりをすることもできず、ただただ、ゆっくり体を休めることに専念しました。

久しぶりの公園の友人。私を忘れていないようで、すぐにそばにやってきました。
ナッツ持ってきた?と言わんばかりに、私の手の中を覗き込む子もいます。
それでも、友人といろいろなところへ出かけたり、ほかのたくさんの友人と会っておしゃべりをしたり、大好きなお気に入りの場所へいって、久しぶりのロンドンの空気は少しだけ私を癒してくれました。

ヨークへ行ってきました。
美しい教会がヨークのシンボル。
好きな物を食べたり、見たり・・・・日本に戻っても大丈夫と思っていたのですが・・・

約一か月のロンドン生活を終え、日本に戻らねばならぬ用事もあり、帰ってきたのはいいのですが、やはり母との思い出があまりにも現実的に見えたり、感じたりすることが、まだ、耐えられず、また、ほかにも精神的に強いストレスを感じる出来事もあり、すっかり、体と心がまた、ひどい状態になってしまったようです。

救急車騒ぎにまでなるパニック。そのあと心の治療も兼ねて通院を始めているところです。
自分では更年期はもう、終わりと思っていましたがホルモンのバランスから言うとどうもまだ、真っ只中。そこへ持ってきて今年の様々な出来事が自分をすっかり、つらい箱の隅に追いやっていたようです。

少しずつ、気持ちも明るくなってきました。食欲も少しずつ戻ってきています。
大好きな料理やお菓子つくりがまだ、やろう!という意欲になれないのですが、数日前、近くの森に、毎年冬に作るリースの材料を探しに山歩きをしてみました。
母とよく行った近くの山。


気持ちを落ち着つけるための湖の周りの散歩も、効果あり。
母がまだ歩くことが億劫になる前は二人で秋の山へよく出かけました。母のあふれる知識の宝庫のなか、いろいろな植物の名前やいわれなどを聞かされたものです。
数年前から山を歩くのは無理になっても一緒に車で出かけ、車の中で、私を待ちながら山の空気を楽しんでいました。
美しい散策歩道。
昨年は母が入院騒ぎで、リースを作る間などあるはずもなく。。。。今年は久しぶりに秘密の山へ行ってみました。少し時期が遅かったために、リースつくりに必要な材料はあまりなく、また、体力が落ちていたためになんでもなく取り入れられる蔓なども、一本、取るのも一苦労。

少しだけもう冬の眺めです。
それでも、少しだけ気持ちもリフレッシュできました。
今年はクリスマスもお正月準備もそういったフェスティスな、気分ではいられませんので、とってきたリース材料もどこまで作れるのか謎です。

木通蔓。一本取るのも一苦労。

これが私の山へ行く一番の理由、山帰来を、取ること。
今回感じたのは心が疲れているときは自然の中に行くことが一番いい。と、いうことです。日頃より田舎の自然の中で暮らしていますが、それでもなお、心と体を病んでいるときは自然に触れることでどれだけパワーがもらえるか、身を以て感じています。都会のコンクリートの世界で暮らしている方たちには申し訳ない気持ちです。
土に触れる、植物に触れる、風を感じて、自然の音しかしない空間に身を置くことの大切さ。
匂い、音、そして、冷たい風の中にも優しく私を包む空気のありがたさ。

都会で心のつかれた方はぜひぜひ、自然の中へ身を置くことをお勧めします。

人生の、つらさ、悲しさ、そして、不条理を、少しでも癒してもらえるなら、森や、山に触れてみるのが一番です。ただ、歩くだけで、本当に自分が、いい方向へ向かされるのがわかります。

今日は寒い雨。でも、明日はまた晴天になるとのこと。雨上がりの埃の洗われた木々に、触れにまた出かけるつもりです。

2012年9月29日土曜日

五七日忌、栗の渋皮煮

台風が北上中とか・・・・・そんな心配をよそに真夏のような暑い九月の終わり。
本日納骨が終了。



この約一か月・・・・・母が逝去してからのこの一か月・・・・気持ちがローラーコースターのようにめまぐるしかった・・・・

何をしても、何を見ても母を連想するものは涙がすぐに出てくる。

そんな折、数日前、買い物に行ったら秋の味覚、栗がならんでいた。



栗と言えば母の作る渋皮煮が、おいしくて大好きで、毎年必ず作ってもらっていた。母の最期の渋皮煮は2010年のもの。
その時のものが野菜室にまだ保管してある。昨年煮直したけれど、いまだに食べられる。ブランデーを少し足しておいた。
味は少し落ちているけれど、マフィンなどに混ぜ込めば、まだおいしく食べられる。

そんなことを思い、栗を見て、渋皮煮を作ろうかと思い立った。昨年母が入院中、初めて作ってみた。出来上がりはあまり良くなかったけれども母はおいしいと食べてくれた。それまで母に頼りっきりだったから、自分で作ってみるとこれがなかなか大変な作業で、こんな思いをして作ってくれていたのかと思うとますます、ありがたい。時間と根気のいる作業、そしてなにより、きれいに作ってみたいという情熱がそのまま仕上がりに反映される。



作り始めはもちろん悲しくて、母を思いながら泣きながら作り始めた。

そんな思いまでして…と思う反面、母を偲び、泣きながら作ればいいと、母が生きていたら上手にできたねと、言われるような仕上がりにしようと、集中して作ることをした。

一つ一つ丁寧に、優しくいたわりながら大粒の栗を形を崩さず煮あげた。



納骨と清めの後、叔父、叔母が家に立ち寄りお茶を呼ばれていったので、その際、さっそく渋皮煮をふるまった。叔父の一人は母のそれが大好きだったので、母のものほど上手ではないかもしれないというと、一粒食べて、おいしい、おいしいと、絶賛してくれた。母のものと同じくらい、おいしいという。蛙の子は蛙・・・・かも?



綺麗においしく仕上がった栗を皆でいただき、母を偲び再度の供養ができた。小さな位牌に父と並んで鎮座した母。祭壇はすっかり取り片づけられて、和室は何もなくなってしまった。
それがまた悲しいのだが、一つ、一つ乗り越えるしか方法はない。

これから、違うさみしさや悲しさがやってくるに違いないけれど、その都度その時期のもので母から教わった味を一つずつ自分の手で作っていこうと思う。

感情を抑えず、自分に素直に、そして、また少しづつ”作る”という、喜びを思い出しながら。